筆者:冨澤敏夫(整体師、柔道整復師) N2024/4/13

犬の甲状腺機能低下症とは?

 

目次

  1. 犬の甲状腺機能低下症とは?
    1. 甲状腺とは?
    2. 甲状腺の主な働き

 

甲状腺機能低下症とは

犬の甲状腺機能低下症は、甲状腺が十分な甲状腺ホルモンを産生しない一般的な内分泌障害です。

甲状腺ホルモンは、エネルギー、タンパク質、ビタミン、脂質代謝などに関わる動物の生命活動に必要なホルモンであり、その不足により様々な症状が現れます。

主な症状には以下が含まれます。

  • 体重増加
  • 食欲不振
  • 眠気と嗜眠
  • 両側性脱毛症
  • 寒さに敏感
  • 乾燥して病気の肌
  • 生殖の問題
  • ドライアイ

原因としては、甲状腺から甲状腺ホルモンが分泌できなくなる、または少なくなるために起こります。犬において、甲状腺機能低下症のほとんどは、甲状腺自体の機能不全が原因であるといわれています。

治療としては、産生・分泌できなくなった甲状腺ホルモンを薬として投与する事になります。適切な量のホルモン製剤を投与し続ければ、予後はいい状態が続きます。

予防することは非常に難しく、なによりも早期発見・早期治療してあげることが重要となります。

犬の甲状腺機能低下症は高齢の犬に多く見られる疾患であり、症状がでても「年のせい」だから仕方ないと考えられてしまうため、少しでも「最近なんだかおかしいな」と思ったら診察を受けると良いでしょう。

 

甲状腺とは?

甲状腺は、人間や動物の体内にある内分泌 器官の一つです。甲状腺は、喉の前方にあり、甲状軟骨の下に位置しています。甲状腺は、体内の代謝率やエネルギー利用、体温の調節など、多くの重要な生理学的機能に関与しています。

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甲状腺の主な働きとは?

甲状腺は、甲状腺ホルモンと呼ばれるホルモンを産生します。このホルモンは、主にチロキシン(T4)と三ヨードチロニン(T3)の二つのホルモンから構成されています。これらのホルモンは、体内の細胞の代謝を調節し、エネルギーの生成や利用、成長、発達などに影響を与えます。

   

甲状腺は、体内の代謝や生理学的プロセスを調節するために重要な役割を果たしています。その主な働きには以下のようなものがあります。

  
  • 代謝調節:甲状腺ホルモンであるT3(三ヨードチロニン)とT4(チロキシン)は、体内の代謝速度を調節します。これらのホルモンは、細胞内のエネルギー生成や利用に影響を与え、基礎代謝率を調節します。
  • 成長と発達:甲状腺ホルモンは、体の成長と発達にも重要な役割を果たします。特に、胎児期や幼少期において、甲状腺ホルモンの適切な分泌が重要です。
  • エネルギー利用:甲状腺ホルモンは、食物から得られたエネルギーの利用を調節します。これにより、体内でエネルギーが適切に利用され、身体機能が維持されます。
  • 熱調節:甲状腺ホルモンは、体温の調節にも関与します。代謝率の調節により、体温が一定範囲内で維持されるように働きます。

これらの機能により、甲状腺は体内のさまざまなプロセスに重要な影響を与えています。そのため、甲状腺の正常な機能が維持されることは、全身の健康とバランスに不可欠です。

  

甲状腺の主な病気

甲状腺機能が低下すると、甲状腺ホルモンの分泌が不足し、甲状腺機能低下症が引き起こされます。一方、甲状腺機能が過剰になると、甲状腺ホルモンの過剰分泌により甲状腺機能亢進症が発生します。

  • 甲状腺機能低下症(Hypothyroidism):甲状腺ホルモンの分泌が不足する状態で、体内の代謝率やエネルギー利用が低下します。この状態は、皮膚の問題(乾燥、かさぶた、毛の薄毛など)、体重増加、運動能力の低下、行動の変化などの症状を引き起こします。
  • 甲状腺機能亢進症(Hyperthyroidism):甲状腺ホルモンの過剰分泌による状態で、体内の代謝率が上昇し、食欲が増加して体重減少、興奮、活動性の増加などの症状が現れます。犬では比較的まれですが、猫でより一般的です。

 

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自己紹介(profile)

NEWS

冨澤敏夫(とみざわ としお)、1969年12月12日生まれ
資格(国家資格:柔道整復師、整体師)

好きな言葉:継続は力なり
特技や趣味:空手、太極拳、健康体操、映画鑑賞、仕事(整体業)、WEB関係
愛読書:原因と結果の法則
好きなアニメ:あしたのジョー、エースをねらえ!


はじめまして、私はさいたま市で整体院を開業しています。愛犬はトイプードルのももちゃんと心(しん)ちゃんと暮らしています。愛犬の病気をきっかけに、このコンテンツを立ち上げました。皆さんのお役に立てればと思い、わんちゃんの健康を中心に、犬の色々な情報を掲載しています。

  • ももちゃん(女の子 2012年5月生まれトイプードル)
  • 心ちゃん(男の 子2013年11月生まれトイプードル)

心ちゃんが遺伝的な病気を持ち闘病中です。

  • アジソン病2019年11月6歳
  • 進行性網膜萎縮症、白内障2023年7月
  • 甲状腺機能低下症2024年4月

上記は正式な診断を受け治療を開始した時で、発症はもう少し前からだと思います。

特に進行性網膜萎縮症は、初期症状に早く気づき早期予防をしていたら、進行をもう少し遅れさせられたかなと後悔しています。

わが家のわんちゃん、トイプードルは6歳の時(2019年)にアジソン病と診断され、投薬を続けています。

9歳(2022年)すぎてから、暗闇で目が見えにくくなり、進行性網膜萎縮と診断されました。治療がないということで放置をしていましたが、2023年に入り急激に白内障など進行して、目の専門の病院へ行き、正式に進行性網膜萎縮と白内障と診断されました。

現在は定期的な検査と、目サプリ・目薬で進行を遅らせています。現在は、2023年11月に体調を崩しててから、急激に左目がひどい白内障でしたが、右目も白内障がひどくなりました。今はたぶん見えない様子です。

2024/4/25に甲状腺機能低下症と言われ、今、投薬を開始しました。経過観察中!

下記は、愛犬の闘病記です。同じ病気を持つ飼い主さんの、役に立てればと

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